育児中のストレスどうしてますか?

泣いている赤ちゃん

母と子のための出張鍼灸治療院
鍼灸マッサージ師 まきた しのです。

育児中の皆さん、ストレスを感じることはありますか?
聴くまでもないご質問…かもしれません。

子育ては24時間。
もちろん、楽しいこと、感動もたくさんあるけれど、
実際問題、忙しい。
子どもは思い通りや、スケジュール通りにならない。

大なり小なりストレスを感じる瞬間はありますよね。

お母さんの8割はストレスを感じているようで

2015年の育児中の男女700人を対象にしたインターネット調査によると、
「育児ストレスを感じている」と答えたのは
男性:59.5% 女性:84.0%という結果だったそうです。

参照:株式会社オウチーノ オウチーノ総研 「育児ストレスに関する実態調査」

こちらは6年前の調査なので、
2021年現在、もう少し状況が変わっているかもしれません。
在宅勤務のお父さんも多くなっていることもありますしね。

しかし、やはりお子さんと一緒に過ごすお母さんのストレス割合は高いですよね。

いやいや男児と母

ストレスの現れ方には個人差がある

心理学者 ラザルス(Richard S. Lazarus)の認知的ストレス理論によると
ストレスを感じる出来事について
・どのようにとらえるか?
・対処可能か不可能か?
・どんな対処をするか?
によって、実際のストレス反応がどう出るかが個々人で違ってくるということです。

例えば
赤ちゃんがよく泣くということにストレスを感じているとすると

Aちゃんママ

もしかしたら、子育ての仕方が悪いのかしら?

Bちゃんママ

泣くことで肺の機能を鍛えるなんてことも聞いたことあるなぁ。

AちゃんママとBちゃんママの「赤ちゃんが泣く」のとらえ方の違いで、
ストレス度が違ってくることがわかりますよね。

泣く→赤ちゃんの表現、言葉が出る前の会話なので、
応えることは必要ですけれども、
おむつOk、お腹もすいてない、体調不良でもなさそう…
という確認ができたら

「泣くのも仕事のうち」と考えてもよいかもしれませんね。

ストレスに立ち向かう派?ぱーっと忘れちゃう派?

また、ラザルスは対処方法を2つに分類しています。
・問題焦点型:ストレスの原因を取り除く、原因を調べたり対策を立てる
・情動焦点型:ストレスになる出来事などを忘れて気晴らしをするなど

例えばイヤイヤ期全盛のお子さんの対応。
成長の大切な過程、とはわかっていますけれど、
毎日対応するお母さんは大変です。

問題焦点型であれば
・「イヤ」というのを楽しんでやってもらうように工夫するには?
・こちらも「ダメなものはダメ!」という対応も必要かも?
・機嫌が悪くなりそうな状況をなるべく避ける

などが考えられますよね。

情動焦点型であれば
・子どもを家族や一時保育にお願いして、たまには自分の時間をとる
・「イヤ」ならいいさ。無理やりやらせなくても今日はやーめた!
・もう、母は寝ます。
・甘いモノ食べて元気を出す

イヤイヤ自体は放っておく、人にまかせるなどして、
自分の気持ちの元気をチャージ。

どちらが良いでしょうか?


どちらが良いというのではなく、どちらも大切な対処法ですよね。

直接原因にアプローチする方が、話が早い。
また、問題に逃げずに立ち向かうことで、
考えること、工夫すること、努力することが
人としての成長にもつながりますよね。

しかし・・・
相手はお子さん。

子育ては「こうしたら解決!」ってマニュアル通りにはいかない事が多いですよね。
もう、「今日は何もかも忘れてぱーっと」ではないけれど、
たまには気分をかえる、ストレス解消する。
自分へのご褒美、休息は必要不可欠です。

ある時は問題に立ち向かい、ある時は息抜き。
完璧を目指さず、優先順位は何か?
少しぐらいおもちゃで部屋が散らかっていたって、命を取られるわけではありません。

余裕がなくなると、対処不可能になりがち

精神的にも体力的にもいっぱいいっぱい、という状況になると
ストレスな出来事に対してどうとらえるとか、対処するとか
そういったことを考える余裕がなくなってしまいます。

特に産後はホルモンバランスが大きく変化し、

多くのお母さんが睡眠不足な状況です。

精神的にも、体調的にも不安定になりやすいです。

普段だったら、
「疲れているようだから休んだ方がいいかな?」と意識できることでも
その段階に気づくことなくけっこうな不調に悩まされることも。

・自分の体、こころの声を聴くように意識すること
・まわりの人に甘えること
・利用できるサポートは遠慮なく使うこと
・「完璧」じゃなくても大丈夫

「脱力子育て」応援しています!

参考文献:ストレスの心理学―認知的評価と対処の研究 リチャード・S.ラザルス(著) スーザン フォルクマン(著) 本明寛(翻訳)