中高生の有病率10%?-起立性調節障害(OD)ー
母と子のための出張鍼灸治療院
ははとこ治療院
鍼灸 マッサージ師 保育士 臨床発達心理士 まきた しのです。
小学校高学年から中学、高校生ぐらいのお子さんで
特に思い当たる原因がないのに
朝起きれなくなったり、吐き気や頭痛、倦怠感等に襲われ、
学校を休みがちになってしまう。
ご本人はもちろん、保護者の方も本当に悩みますよね。
そのようなお子さんが
「起立性調節障害(OD)」
と診断されることがあります。
最近はメディアでも取り上げられているので
聞いたことがある方も多いと思います。
中高生での有病率は10%程度だといわれています。
・どんな病気なの?
・どう対策したらいいの?
・鍼灸は有効?
といった点からお話できればと思います。
記事を書くにあたり
田中大介著 小児科医が伝えたい 起立性調節障害 症状と治療 徳間書店
を参考にさせていただきました。
自分の経験から…思い入れがある「OD」
私の話にはなりますが、
昭和生まれのワタクシ、未診断ではありますか、
「たぶん、きっと私、それだった!」
とこの病名を聞いてすぐに思いました。
だって、
立つとけっこうな割合で立ち眩み
立ち眩み馴れするくらい(笑)の頻度でした。
そして、しばらく立っていると
むかむか吐き気、ふらふら、冷や汗。
まさに、「起立性」!
そして自慢じゃないけど朝起きれない!
そういう中学生~20代前半を過ごしました。
とはいえ、休みが多いなかでも
「さぼり気味」という雰囲気くらいで、
元気な時はとても元気でしたので
軽症だったのだと思います。
自分ではダルダル、ねむねむ、省エネ体質と自覚してはいました。
現在では「パワフルだね」と言われることもあるワタクシです。
そんな思い入れもあり、
ODのお子さん、未診断であっても
なんとなくダルダル、ねむねむ、おつかれの体質の皆さんの
何かの一助になれば、と思っています。
起立性調節障害(OD)とは
人が寝ていた状態から起き上がると
血液は重力の関係で下(下半身方向)に流れようとします。
そうなると、一番上の脳の血液が不足してしまいますよね。
ですが、自律神経が働き
下半身の血管が収縮してそれを防ぎます。(代謝システム)
代謝システムがうまく働かないのが
いわゆる起立性調節障害(OD)の人。
起き上がるとめまい、ふらつき、吐き気があったり、
時には失神してしまう場合も。
起立性調節障害の診断には
横に寝た安静時の血圧と、そこから起き上がってからの
血圧、心拍数を測定するそうです。
そこで下記のような大きく4タイプにわかれるそうです。
- 体位直後性低血圧(起立直後に強い血圧低下)
- 体位性頻脈症候群(起立後心拍数増加)
- 血管迷走神経性失神(起立中に突然血圧低下、意識低下や意識消失発作)
- 遷延性起立性低血圧(起立3~10分後に血圧低下)
また、うつ病や貧血、甲状腺ホルモン機能亢進、低下症など、
他の疾患でも類似する症状が出ることがありますので、
自己判断せず、医療機関で診断することが大切ですね。
田中大介先生によると「起立性調節障害の経過は100人いれば100通り、対応も100通り」
とおっしゃるように、患者さん1人ひとり症状や困っている状態も違い、
治療や何が有効であったかというのも
その人それぞれなのですね。
起立性調節障害の原因、きっかけとは?
発症の原因ははっきりしたことは不明とのこと。
ですが、体調悪化のきっかけとして
・成長期であること
・ホルモンバランスの変化
・ストレス
などが挙げられます。
急な成長、ホルモンバランスの変化に
身体やこころがついていかない。
ストレスによって
自律神経が乱れることにより
体調が悪化することも。
また、中学・高校・大学
環境が変わり部活、受験、アルバイト等
忙しい日々で生活リズムが崩れがちになりますよね。
体質×さまざまな原因で
体調が悪化することがあります。
体調悪化を防ぐ対策とは
医療機関での起立性調節障害の治療は
・薬物療法
・心理療法
・日々の生活指導があります。
診断を受けていらっしゃる場合、
担当の医師の、医療機関に従って治療することが大切ですね。
家庭でできることは
・日々の生活習慣(食事、睡眠)の調整
・適度な運動
・ご本人の体調、気持ちの理解
などと考えられます。
具体的な対策は、NHK健康チャンネルの
サイトがわかりやすいと思います。
具合が悪くなるのを防止する立ち方など、
画像で紹介されています。
NHK健康チャンネル 起立性調節障害のセルフチェック&生活改善法
起立性調節障害と鍼灸治療
鍼灸はどのような効果があるのか。
鍼灸には血液循環を良くしたり、
免疫細胞の増加・活性化に作用があります。
また、内臓の働きを調節する自律神経を整え、
身体の持つ恒常性維持機能を高める働きもあります。日本鍼灸師会 ホームページより抜粋
鍼灸は人間の「治る力」にアプローチします。
そして、自律神経を整えるとうこと。
夜、ゆっくり眠れるようになったり、
朝から活動ができるようになったり。
ムカムカ、ふらふらが解消して
食欲が出てきたり。
リラックスして気持ちが楽になったり。
そういった1つのことがきっかけで
少しずつ解消していくこともあると思います。
もちろん、医療機関の受診が大切です。
そして生活習慣を整えること。
保護者の方の愛情☆
それにプラスして鍼灸を取り入れることで
体調改善のお手伝いになるかと思います。
私のダルダル、ねむねむ病(笑)
鍼灸で本当に楽になりました。
20代の立って電車に乗れなかった頃
生理痛がひどい時
つわりの時
産後のホルモンバランスが不安定だった時
鍼灸でバランスを整えながら
日々を過ごしています。
「こんな症状には効果ある?」
「はじめての鍼、痛くない?」
などなど、なんでもごご質問、ご相談くださいね